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不動産投資でリフォームする場合の融資とは?リフォームローンについての基礎知識

中古物件を不動産投資用に購入してリフォームをしようと検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産投資ではリフォーム専用の融資であるリフォームローンがあります。

本記事では、不動産投資用のリフォームローンの特徴をはじめ、メリットやデメリットなどについて解説します。

A.不動産投資用のリフォームローンとは?

まずは不動産投資用のリフォームローンについての概要をご説明いたします。

A-1.不動産投資用リフォームローンの特徴

不動産投資用のリフォームローンは、不動産投資を目的として中古物件を購入した人々を対象にしたローンです。
一般的なリフォームローンは居住用物件向けに提供されているものが主流で、無担保で申し込みができるほか、比較的審査開始から結果が出るまでの期間が短い点が特徴となっています。

しかし、不動産投資物件のリフォームローンはそのような居住用物件向けに提供されているタイプを利用できないため、投資物件用のものを活用したり、不動産業者などの管理会社や仲介業者が提供しているサービスを利用したりする必要があります。

A-2.不動産投資用リフォームローンの具体例

具体的には、住宅金融支援機構が提供している賃貸住宅リフォーム融資や、アパートリフォームローンといったものが挙げられます。
これらを利用することで入居者から得られる家賃収入をもとに返済ができるため、手元のお金が減る負担を少なくしながら物件のリフォームができる可能性があります。

なお、不動産投資用のリフォームローンを組む場合は、借入を行う人の収入に加えて、物件の収益率を考慮した評価方法などによって算出された物件評価が審査基準として利用されるでしょう。

A-3.不動産投資用リフォームローンの金利の種類

不動産投資用のリフォームローンで用いられる金利には「変動金利型」「固定金利期間選択型」「全期間固定金利型」の3つがあります。

・変動金利型

不動産投資用のリフォームローンでは比較的多く用いられるタイプで、市場金利の影響を受けて金利が上がったり下がったり変動する点が特徴です。

・固定金利期間選択型

2年や5年、15年など、金利が固定になる期間を選べるシステムといえます。

・全期間固定金利型

借入開始時から完済時まで、すべての期間の金利を固定するタイプです。
景気によっては利息が高くなるというリスクもありますが、金利変動がないため、返済額が一定になり、返済のスケジュールが立てやすいメリットがあります。

B.不動産投資用リフォームローンのメリット・デメリット

それでは不動産投資用のリフォームローンにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
考えられるポイントを解説していきます。

B-1.不動産投資用リフォームローンのメリット

不動産投資用のリフォームローンを受けるメリットとしては、手持ち資金に余裕がなくても物件のリフォームが可能になる点が挙げられます。

リフォーム内容によっては大掛かりになる場合もあるでしょう。資金がないからと工事箇所を分けてしまうと、余計に合計金額が高くなる可能性もあります。
このような場合、リフォームローンを受けることで、効率的に工事を進めることができて、結果として入居率を高めることができるかもしれません。

B-2. 不動産投資用リフォームローンのデメリット

居住用物件向けのリフォームローンは要件を満たせば特別控除が受けられますが、不動産投資用の場合は対象外となる点がデメリットとして挙げられます。

ただし、工事にかかる費用は修繕費として経費扱いにできる場合があります。
必要経費として扱うべきか減価償却費として扱うべきかどうかは場合によって異なるため、専門家などに判断を依頼すると良いでしょう。

また、リフォームローンには「無担保型」と「担保型」があります。
それぞれのメリット、デメリットについては下記のことが考えられます。

 

担保型

無担保型

メリット

  • 借入可能な金額の上限が高め
  • 金利が低め
  • 返済期間が長め
  • 返済が困難になった場合も担保を失うリスクがない

デメリット

  • 返済困難になった場合は担保が差し押さえられる
  • 高額なローンの場合は抵当権設定費用が必要になる可能性がある
  • 借入可能な金額の上限が低め
  • 金利が高め
  • 返済期間が短め

C.不動産投資でリフォームローンを利用する際に抑えておきたいポイント

最後に、不動産投資用のリフォームローンを利用する際に抑えておきたいポイントを解説いたします。

C-1.金利

リフォームローンに限らずローン全般にいえる話ではありますが、同じ金額を借入する場合でも、金利によって総返済額に差が出ます。
固定金利の場合、金利が低ければ低いほど返済負担額も少なくなるため、どのくらいに設定されているか、事前に確認しましょう。

C-2.借入金額とその他にかかる費用

借入機関によって借りられるお金の上限が異なります。
リフォームローンの場合、リフォームにかかる費用を算出し、必要な分の資金が得られる金融機関を選ぶことで、自分の理想の工事が実現するでしょう。

また、ローンを組む場合は保証料や登記費用などの諸費用がかかることもあります。
これらにかかる費用は金融機関によって異なるため、借入金額の上限のほかに、諸費用がいくらかかるのかといった確認が必要です。

C-3.返済期間

借りたお金はいつか返さなくてはいけません。短期間で返さなくてはいけないローンの場合、収入が少ないと支払えなくなる恐れもあります。
そのため、無理のない返済期間を設定できるローンを選ぶなどの工夫をすると良いでしょう。

D.必要に応じて不動産投資用リフォームローンを利用しよう

リフォームローンを利用することで、手持ちの資金に余裕がなくても不動産投資用物件をリフォームできる可能性があります。
また、リフォームローンにはさまざまな種類があるため、それぞれの特徴を踏まえて自分に適したものを選ぶことが大切です。

本記事で紹介したローンの特徴やメリット・デメリットなどを踏まえつつ、必要に応じてリフォームローンの借入を行いましょう。