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一棟投資とは?メリットやデメリットについて徹底解説

不動産投資において、「一棟投資」という投資方法を見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。

一棟投資とは、その名の通りアパートやマンションを一棟単位で購入して利益を出す投資方法のことを指します。
一棟投資を行うとき、中古物件にするか新築物件にするか迷う人も多いものです。

この記事では、中古・新築別に一棟投資のメリット・デメリットなどを解説します。

A.不動産投資方法の一つ「一棟投資」とは?

不動産投資というと、マンションやアパートの一室を購入し、得た家賃で利益を生み出すというイメージをされる方も多いかもしれません。

しかし、なかにはマンションやアパートを一棟単位で購入し、家賃収入を得るという投資方法もあります。これを「一棟投資」といいます。

一棟所有の場合、一室所有と比べて購入に対して多額の費用がかかる分、大きな利益を得ることが期待できます。
しかし一棟を所有する分、うまくいかなかった場合のリスクも大きいといえます。

一棟投資を始める場合には十分に勉強し、対象物件をしっかりと調査するようにしましょう。

B.一棟投資における中古物件、新築物件の比較

それでは一棟投資における中古物件、新築物件のメリット、デメリットを見ていきましょう。
なお、今回ご紹介するメリット、デメリットは中古物件と新築物件を比較した際のものとなりますので、ご了承ください。

 

メリット

デメリット

中古物件

  • 購入時の価格が老朽化などによって安い
  • 運用実績が確認できる物件は収支の予測に役立つ
  • すでに入居者がいる場合は家賃収入をすぐに得られる
  • 築年数が古い物件は購入直後に大規模な修繕を要する可能性がある
  • 旧耐震基準物件や法定耐用年数以上の築年数の物件は融資条件が厳しくなる可能性もある
  • 築年数が古い場合、築浅物件を探している入居者の候補にならない

新築物件

  • 直近の大規模修繕は発生する可能性が低い
  • 融資の審査で「築年数」によるマイナス評価はされない
  • 近隣の物件相場に比べて高めの家賃に設定できる可能性もある
  • 近隣の同規模の中古物件に比べると購入費用は高い
  • 収支の予測を立てる上で運用実績を参考にできない
  • 一から入居者を募るため、募集に関するコストが高くつく可能性がある

それぞれ詳しくご紹介していきます。

B-1.中古物件の一棟投資のメリット

購入時の価格が老朽化などによって安い

新築に比べると中古物件では建物が老朽化していて安くなるケースがあります。
同じような立地や間取りの場合、中古物件は新築物件よりも安く購入することができるでしょう。

運用実績が確認できる物件は収支の予測に役立つ

購入する前の運営実績がわかる場合は、おおよその収入がわかります。実績に基づいた投資計画を立てることができるでしょう。

すでに入居者がいる場合は家賃収入をすぐに得られる

すでに入居者がいる場合は家賃収入をすぐに得ることができます。可能であれば空室率の低い中古物件を選ぶようにすると安定する可能性はあるでしょう。

B-2.中古物件の一棟投資のデメリット

築年数が古い物件は購入直後に大規模な修繕を要する可能性がある

中古物件の場合、購入した直後に修繕計画を立てて実施する必要に迫られることもあります。
修繕時期が近づくと費用を負担したくないばかりに売却に踏み切るオーナーも中にはいますので、注意が必要です。

旧耐震基準物件や法定耐用年数以上の築年数の物件は融資条件が厳しくなる可能性もある

物件によっては築年数が古く、旧耐震基準物件や法定耐用年数以上の築年数に該当することもあるでしょう。
その場合、融資の金額が低くなってしまったり、銀行によっては融資を受けられなかったりする可能性もあります。

築年数が古い場合、築浅物件を探している入居者の候補にならない

入居先を探している方の中には「築年数〇〇未満」といった探し方をしていることも考えられます。
物件の築年数によっては候補に挙がらない場合もあるでしょう。
すでに入居者がいる場合ではメリットとなりますが、新しい入居者を募集する場合は集まりにくい可能性も考えられますので、周囲の入居需要の調査を念入りに行う必要があるでしょう。

B-3.新築物件の一棟投資のメリット

直近の大規模修繕は発生する可能性が低い

中古物件に比べると、当面の大規模修繕は要しないでしょう。
直近で大規模修繕の計画やコストを心配する必要はありません。

融資の審査で「築年数」によるマイナス評価はされない

中古物件は前述のとおり築年数が古く、旧基準で建てられた物件は融資の審査においてマイナス評価を受けることがありますが、新築物件に関しては少なくとも「築年数」に関する評価を気にする必要はありません。

近隣の物件相場に比べて高めの家賃に設定できる可能性もある

家賃は新築と中古の違いだけではなく土地によっても左右されます。
あくまでも近隣の相場と比べてとはなりますが、新築の場合、需要が見込めますので、高い家賃に設定できる場合もあるでしょう。

B-4.新築物件の一棟投資のデメリット

近隣の同規模の中古物件に比べると購入費用は高い

当然、老朽化などはしていない新築の物件ですので、近隣の同規模の中古物件に比べると購入費用は高くつきます。

収支の予測を立てる上で運用実績を参考にできない

収支の予測を行う上で、中古物件では過去の運用実績を参考にすることができますが、新築物件では実績がありません。
近隣の競合を参考に予測を立てる必要があります。不安な場合は不動産業者にしっかりと相談するようにしましょう。

一から入居者を募るため、募集に関するコストが高くつく可能性がある

新築かつ一棟となることから、ゼロから複数の入居者を募る必要があります。
新築物件のニーズは比較的高いことが見込まれますが、入居者の募集に関するコストはある程度見込む必要があるでしょう。

C.メリットとデメリットをふまえて一棟投資を

一棟投資のメリットとデメリットを、中古物件と新築物件ごとに解説しました。
中古物件も新築物件も一長一短で、一概にどちらがよいとはいえません。
あらかじめメリットとデメリットを押さえて、自身の条件、目的に合った選択をしましょう。
特に一棟投資の場合は比較的大きな金額となりますので、慎重な判断が必要となります。

また、不動産投資の選択肢は一棟投資に限りません。
他の手段も踏まえた上での検討を行うようにしましょう。

不安な方は、不動産業者に相談してみるのもひとつの手段です。