節税目的の不動産投資は危険?節税になる仕組みからそのリスクを解説
ビジネスマンのなかには、税金が高いと悩む人も少なくありません。
何とか節税をしようと考え、不動産投資に興味を持つ人もいるのではないでしょうか。
しかし、不動産投資によって必ずしも節税できるとは限りません。
きちんと節税になる仕組みとリスクを把握したうえで、慎重に不動産投資を行うことが重要になります。
そこで、この記事では不動産投資が節税につながる仕組みやリスクについて紹介します。
目次
A.不動産投資で節税できる仕組み
税金はサラリーマンや自営業として働いて得た収入に対して発生します。
なぜ不動産投資で節税ができると言われるのか、2つの視点からみていきましょう。
A-1.不動産所得
「不動産所得」により結果として、支払う税金を減らすことができる可能性がある、というものです。
不動産投資は、減価償却等の経費計上できるものがあります。
不動産収入から経費を引く事で、不動産所得がマイナスになる場合があり、その結果、本業収入からマイナス所得分を控除し、節税になるという仕組みです。
A-2.相続税・贈与税
また、「相続税」「贈与税」なども関わることがあります。
現金を相続する場合、その金額が丸々評価額となります。
一方、土地を相続・贈与する場合、土地は路線価、建物は固定資産税評価額からの評価となります。
時価評価とくらべると約8割、建物は約7割の評価となるケースが多い傾向です。
そのため、同額の場合でも現金ではなく不動産として相続・贈与すると節税効果が期待できるとされています。
B.不動産投資による節税効果が得られやすい人とは?
そもそも不動産投資を行う上で節税効果を主な目的とすること自体、避けるべきではあります。
参考:【不動産投資で経費として認められる費用とは?節税に対する考え方と併せて解説】
上記を十分に抑えたうえで、不動産投資による節税効果が得られやすいと思われる人、得られにくいと思われる人を課税所得の観点から紹介していきます。
B-1.不動産投資による節税効果が得られやすい人
所得税は累進課税のため、収入が多い高額納税者が考えられます。
その理由は、高額納税者の場合、建物価格の高い物件を買うことで減価償却費を経費計上できるためです。
減価償却期間中の所得税・住民税率と譲渡税率の差を広げることで、結果として税金額を大きく減らせる可能性があります。
B-2.不動産投資による節税効果が得られにくい人
所得税は累進課税のため、収入が多い高額納税者が考えられます。
その理由は、高額納税者の場合、建物価格の高い物件を買うことで減価償却費を経費計上できるためです。
減価償却期間中の所得税・住民税率と譲渡税率の差を広げることで、結果として税金額を大きく減らせる可能性があります。
C.不動産投資による節税を狙って失敗してしまうケースとリスクについて
不動産投資において、結果的に節税すること自体は可能です。
しかし、思ったほどの節税効果を得られないこともあります。
なかには節税に意識が行き過ぎて、不動産投資そのものに失敗してしまうケースもあるため、注意が必要です。
どのような原因で失敗してしまうのか、ありがちなケースとリスクについて見ていきましょう。
C-1.メリットのみに着目して不動産投資を始めるケース
節税というメリットのみに着目し、それを一番の目的として不動産投資を始めることは避けたほうが無難です。
キャッシュフローと損益計算は違うとはいえ、節税をするためには不動産所得はマイナスである必要があります。
物件を取得するための関連経費が多いので、初期段階では所得がマイナスになる事は多いですが、所得のマイナスが続くということであれば、物件の収益力に問題がある場合がありますので、注意が必要です。
C-2.成功事例を鵜呑みにしてしまうケース
過去に不動産投資で節税に成功した事例を見たり、誰かから話を聞いたりして、それを鵜呑みにしてしまう人もいるでしょう。
しかし、そもそも節税とは「その人の収入や税率等」によって様々な違いが出るため、成功事例だけでは判断できません。
D.節税になる仕組みとリスクを把握したうえで不動産投資を始めよう
不動産投資は資産形成としてはもちろん、工夫すれば結果として節税効果を得られる可能性もあります。
不動産投資は大きなお金が動くものだからこそ、しっかりと仕組みとリスクを把握したうえで、慎重に始めることが大切です。
メリットや目先の利益にとらわれず、中長期的な目線で資金繰りを考えることが求められます。
不安な方は不動産投資の専門会社に相談するのもひとつの手段です。
会社によっては税理士と連携しているところもありますが、税理士によっては得意分野が異なりますので、その点は気を付けて相談していきましょう。
また、節税の判断は、特に初めての方では判断がつきにくいものです。
そのような時には、物件の販売だけでなくライフプランまで寄り添って考えてくれる不動産の専門会社を見つけていきましょう。