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不動産投資をこれから始める人におすすめの本6選

「不動産投資に興味があるが、何から始めたら良いか分からない」そんな方は、不動産投資についての本をまず読んでみるのもひとつの手段です。

不動産業界は専門用語や業界内のルールが多く、いきなり専門的なセミナーやコミュニティに参加しても不明点が多いと感じる可能性もあります。
本を読むことで不動産の基礎知識や不動産投資の概要を、自分のペースで身に着けられるかもしれません。

本記事では不動産投資の初心者に主にウェブ上でおすすめされていると思われる本についていくつか解説いたします。

A. 知識ゼロからわかる不動産の基本/林秀行

不動産会社の新人に向けて書かれた、不動産業の教科書のような本です。

宅建士の試験に合格したばかりの「ケイコ」と、不動産業界20年超のベテラン「林先生」の会話形式で、読書の苦手な方も楽しんで読み進めることができます。
不動産流通業の実務に関する基礎知識が網羅され、不動産の売買契約や賃貸契約、賃貸運営に関しての専門用語など知識が身につく内容です。
不動産業に携わる人には知っていて当たり前のことですが、不動産投資に興味を持ったばかりの方には初めて知ることが多いと思います。

例えば「住所」と「地番」は何が違うのか、「重要事項説明書」では何が説明されるのか、など丁寧に解説されています。
特に3章「物件調査の基本」は投資物件を探す時に、9章「賃貸の基本」は所有物件を賃貸して家賃収入を得る際の参考となるかもしれません。

B. 世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生/浅井 佐知子

不動産投資を始める人が最初の物件を買う前に参考となる本です。

 「世界一やさしい」というタイトルの通り、分かりやすい話し言葉と、読みやすい大きな字で書いてあるのが特徴です。
不動産投資の特徴から物件の探し方、売買契約と購入後の資金管理、2戸目、3戸目の購入までフォローされ、この1冊で不動産投資の概要が把握できます。

失敗しない物件選びとして「選んではいけない不動産物件」の見分けかたと、独自に「B級地域」と名付けたねらい目のエリアを紹介しています。

C.〈2時間で丸わかり〉不動産の税金の基本を学ぶ/吉澤大

不動産に関わる様々な税金について、シーン別に解説している本です。

分かりにくい税金の仕組みが、図表によって視覚的に理解できるよう工夫されています。
特に不動産投資を始めるなら、第2章「不動産を保有・賃貸している時の税金」、第3章「不動産を譲渡した時の税金」は、頭に入れておきたい内容です。

各章の頭には、どのような場面でどのような税金がかかるか一目でわかるロードマップが掲載されています。
また各章の終わりに要点が簡潔にまとめられています。
ロードマップやまとめに簡単に目を通して、必要な時に該当する章をじっくりと読み返すといった使い方もおすすめです。

D. 低金利時代の不動産投資で成功する人、失敗する人/重吉勉

低金利だからと安易な借入れで不動産投資を始める風潮に警鐘を鳴らし、「ローンとの正しい付き合い方」を指南する本です。

不動産投資の持つレバレッジの力を活用して資産形成するための、ローンの利用の仕方と物件の選び方について解説しています。
メインとなる第3章で、ローンをコントロールして加速的に資産を拡大させる「レバレッジの黄金比率」を紹介しています。
さらに第4章で、不動産投資を成功させるなら「東京」「中古」「ワンルーム」と断言し、その理由について詳しく説明しています。

最後に、安心して家賃収入を得るために、賃貸管理会社の選び方と出口戦略についてまとめられています。

E. 生涯現役で稼ぐ 「サラリーマン家主」入門――1万人の大家さんの結論!/永井 ゆかり

サラリーマンの不動産投資を「投資」ではなく「家主業」という事業として捉えなおした、ユニークな不動産投資関連本です。
 「家主業」を「入居者に快適な住環境を提供するビジネス」と定義し、オーナー自ら賃貸運営に積極的に関わることを勧めています。

各章ごとに、家主業のポイントとなる、

  • ビジネスとしての融資戦略
  • エリアのニーズの把握
  • 潜在的な需要の掘り起こし方
  • パートナーとなる管理会社の選び方

などを、先輩投資家たちのたくさんの成功例・失敗例を交えながら紹介しています。

実例が中心なので専門用語が羅列されることなく、テンポ良く読みやすいのが特徴のひとつでしょう。
ただお金を増やすだけではない不動産投資の面白さが感じられる一冊です。

F. 利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50/大谷 義武

こちらはサラリーマンだけでなく、会社経営者も対象にした収益物件活用のノウハウ本です。
すでに個人や法人に資産があり、節税や経営安定化のために不動産投資を考えている人向けの内容です。

不動産投資に関する率直な疑問に答えるQ&A方式で執筆され、物件選びから融資・管理・税務・売却まで、一歩踏み込んだ知識を網羅しています。

 入居者クレームや家賃滞納者への対応、部屋で事件・事故が起こった場合など、シビアなケースへの対処法も具体的に紹介されている点がポイントです。
相続税対策もページを割いて紹介されているため、現在物件を保有している方、これから相続が予想される方にも参考となるでしょう。

G. 本だけでなく、セミナーで最新事情の情報収集を

不動産投資の本を読み始めると、著者によってさまざまな違った主張があることに気付くかと思います。
不動産投資は、時期や目的、本人の資産状況など、さまざまな要素によって正解が変わり、必勝法と呼べるものがありません。
例えば金利の上昇局面か下降局面か、これからの日本の経済がどう動くかによって、やるべきことが変わります。

本を読んで不動産投資の概要がつかめたら、次はぜひ不動産投資セミナーに参加してみましょう。
本は基礎知識を得るのに向いていますが、最新の情報は得にくい部分があります。

講師の話を直接聞けるセミナーなら、経済の動きに即した生きた情報に触れることができるでしょう。